心を震わすピアノの音色、映画『羊と鋼の森』

「その音は、まるで羊の群れが草原を駆けていくようだ」
ピアノの調律に魅せられた青年・外村が、調律師として、人として成長していく姿を描いた映画『羊と鋼の森』。原作は、2016年本屋大賞を受賞した宮下奈緒の同名小説。
監督は橋本光二郎、主演は山﨑賢人。共演には鈴木亮平、上白石萌音、三浦友和など、豪華俳優陣が名を連ねています。
研ぎ澄まされた音、美しい映像、俳優陣の演技、全てが調和した至高の作品
本作の魅力は、なんといってもその美しい映像と音楽です。調律されたピアノの研ぎ澄まされた音色、そして美しい自然の風景が、見事に調和し、観る者の心を震わせます。
特に、外村が初めて調律を担当するシーンは、息をのむ美しさです。ピアノの内部構造、繊細な音の響き、そして外村の真剣な眼差しが、見事に一体となり、観る者を圧倒します。
山﨑賢人をはじめとする俳優陣の演技も素晴らしく、外村の心の機微を丁寧に表現しています。
自分の音を探し求める外村の姿に、心を重ねずにはいられない
本作を観て、私は自分の心の奥底に響く音を探し求めたい、そんな気持ちになりました。
外村が調律を通して成長していく姿、そして彼を取り巻く人々との心の交流に、何度も胸が熱くなりました。
「自分の音とは何か」
外村の問いかけは、私たち自身の生き方をも問いかけているようです。
映画の背景:宮下奈緒が描く、音と心の物語
原作者の宮下奈緒は、本作の執筆にあたり、実際に調律師に取材を重ねたそうです。
調律という仕事の奥深さ、そして音と心の密接な関係性を、丁寧に描き出しています。
また、本作は、2018年キネマ旬報ベスト・テン日本映画第10位など、数々の映画賞を受賞しています。
美しいだけではない、調律の厳しさも描く
本作は、美しい音楽と映像だけでなく、調律の厳しさも丁寧に描いています。
わずかな音の狂いも許されない、繊細で奥深い調律の世界。外村が壁にぶつかりながらも、ひたむきに調律と向き合う姿は、観る者の心を打ちます。
まとめ:研ぎ澄まされた音色に、心を委ねてみてはいかがでしょうか
『羊と鋼の森』は、美しい音楽と映像、そして心の機微を丁寧に描いた、至高のヒューマンドラマです。
自分の心の音を探し求めたい、そんなあなたに、ぜひ観ていただきたい作品です。
総合評価:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
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